先日の授業は、中立形の使い方についてでしたが、
わかりにくいところなので、もう少し説明をします。

 

1. 法則性を表す。

ここで言う法則性には、一般真理、法則、ルール、性質、特性、本性、国民性、性格、能力、習慣、さらにことわざなどが含まれます。
いずれも特定の時とかかわりをもたないのが特徴です。

「西から昇ったお日様が東に沈む」(天才バカボンより)
「1たす1は2になる」
「2月は雪が降る」
「地球は回る」
「事故は起こるものだ」
「トルコ人はパンを食べる」
「@はよく喧嘩する」
「@さんはうそをつかない」
「@君はトルコ語を話す」
「毎朝6時に起きる」
「毎週土曜日釣りに行きます」
「チャイは砂糖を入れずに飲みます」
「猿も木から落ちる」

2. 未来時の表現に用いられることがある。

未来時の表現に使うと、予測意志を表すことになります。
この2月は雪が降る」「明日6時に起きる」「来週の土曜日釣りに行きます」という文は、特定の時(未来時)とかかわりを持つので、法則性を表しません。予測や意志を表します。

では、未来形は意図を表すとされるが、中立形の意志との違いは?

未来形 ← 「前もってなされた決心」に重点がある
中立形 ← 「その場でなされた決心」に重点がある

例①:病院編

未来形[gideceğim]
A:「@が入院しているよ」
B:「知っているわ。今日見舞いに行くつもりなの。

中立形[giderim]
A:「@が入院しているよ」
B:「えっ、本当?知らなかった。早速、見舞いに行くわ行くことにするわ)」

未来形を使うと以前から@が入院していることを知っていて見舞いに行くつもりであったことが表され、中立形を使うと@の入院のことを言われて急に見舞いに行くことを思い立ったことが表されます。

例②:電話編

未来形[arayacağım]
A:「郵便局に行ってどうするの?」
B:「母に電話するつもりなんです。」

中立形[ararım]
@さんに電話する。
A:「今、@はいません。」
B:「じゃ、後でまた電話します。

この場合、未来形で「Sonra yine arayacağım.」とは言いません。
これは日本語で考えるとわかりやすいかもしれません。

誤)
A:「今、@はいません。」
B:「じゃ、後でまた電話するつもりです。」

2'.人に依頼するときによく用いられる。

中立形で依頼されたときには、中立形で答えるのが基本です。中立形は、その場で決心した内容を伝えるからです。

— Beni bekler misin? 待ってくれる?
— Beklerim. 待ちます。

参考
 ニューエクスプレストルコ語 p. 90、p. 91、p,117